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シエルブルー・茨木一綺さんの偏愛品

「10年以上、一軍をキープ」。キャンプの達人が愛してやまない武井バーナーのストーブ

author: 茨木一綺date: 2022/12/18

アウトドアでの暖の取り方は人数やシチュエーション、趣向によって多種多様。焚火で暖を取る人もいれば、荷物は嵩張るが薪ストーブをテントにインストールする人もいる。中にはケロシンランタンを複数台点ければ暖かいので十分という人も。オーソドックスなのは小型ガスストーブやアラジンなんかに代表される日常と兼用の灯油ストーブ。かく言う僕も現場に合わせて上記を一通り試してきたわけだけど、もう十数年これだけは外せない逸品があるんです。

空前のブームで入手困難。そのうえ価格も高騰中

一昔前は灯油が主流だったアウトドア用火器の燃料も現在はホワイトガソリン、もしくはガスカートリッジ式のどちらかが主流。でも実は灯油の方が安全性が高く燃料代も安いし、そのうえ火力が強いんですよ。だからうちはママが使うガスバーナー以外のランタンやストーブの燃料は灯油で揃えています。ランタンはバイアラジン、ティリー、ヴェーパラックスなど、色んなメーカーの物を買い集めているんですが、ストーブに関しては「武井バーナーのパープルストーブ501Aセット」一筋。十数年浮気していません。

灯油シングルバーナーにヒーターユニットがセットになったモデルで、僕が買った当時は3万円台後半くらい。現在は真鍮や人件費などの値上がりの影響で定価は9万3500円(税込み)と高騰中。しかもメーカーは小さな町工場なので空前のアウトドアブームに生産が全く追い付かず、入手困難で現在の市場価格は新品だと何と倍以上の金額に!

圧倒的な火力だから冬でもポカポカ

15年ほど前までは先述の通り、薪ストーブやレインボー、フジカなどの灯油ストーブ、ソロ時はMSRリアクター、ガスバーナーにマナスルのヒーターユニットを使ってたんですよね。ちょうどその頃、武井バーナーが発売されて、先輩キャンパーの周りで流行りだしたんです。当時は「高いなぁ」と思いつつ、でもあの圧倒的な暖かさを手に入れたくて購入しました。真鍮ボディがピカピカで収集欲を満足させてくれて、ホント嬉しかったのを覚えています。

灯油燃料の場合、プレヒートがしっかり行われていないと燃料が十分に気化されず炎上することも。必ず外で点火作業をしてくださいね。

着火に少しのコツが必要ですが、それさえ覚えれば炎上することもなくワンランク上の暖を取ることができました。当時は子供がまだ小さく、圧倒的な火力がとても危なく感じたので、安全を考えてスノーピークのIGT(アイアングリルテーブル)の下に置き、IGTにピッタリ嵌るオリジナルのステンレスロストルを作って使っていました。今メインで使ってる半円形の大型ドームシェルターでも、武井バーナーが一台あればシェルター内では上着を脱いで過ごせるほど。焚火の時に足元に置いて使うのも気に入っています。

大きさはランタンの少し大きいくらいなのに、ほんと火力が凄い!カロリーで言うと石油ストーブの3~4台分くらい。大体のテントだとコレ一台あれば不満が出たことがないほど。夕方に点けても寝るまで十分足りる燃料が入るので、途中の給油も心配いりません。

ヒーターユニットを外して付属の五徳を付ければシングルバーナーとしても使えます。僕はヒーターユニットを付けたままでバーナーとしても使えるPinoWorks製の五徳を使って、暖を取りつつ上で調理したりケトルを乗せて湿度調整したりしています。

本体は真鍮で高級感もあり、手入れをそこそこにアジを出すのも良し、毎回磨き上げてピカピカを保つのも良し、

ステンレスやアルミよりワンランク上の風合いを味わえるのも飽きない理由。冬はテントの用意ができたらまず武井を点火して暖を取りつつ、薪ストーブや焚火の準備をする。朝起きてもまず武井を点ける。これがここ十数年のキャンプスタイル。

当然ながら、武井バーナー以外を持っていかないわけではなく、今でもシーンに応じて使い分けてはいる。それでも、秋口から春先のキャンプには必ず連れていくギアが武井のパープルストーブ。お世辞でもなんでもなく本当によくできたストーブだと思う。高くなっても、入手困難になるほど売れているというのは納得がいきます。これからもオフシーズンに点検に出しながら、代々受け継いでいきたいですね。

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クリエーター・クリエイティブディレクター
茨木一綺

CielBleu. le petit atelier主宰。ウッドクラフトをはじめアウトドアギアからカーカスタムまで幅広く製作しながら、アートディレクター、クリエイティブディレクターとしても多方面で活躍。アウトドアイベントのオーガナイズ、プロデュースも数多く手掛ける。2021年2月にソニー・ミュージックから発売されたdaisuke katayamaのアルバム「THE MIDNIGHT BONFIRES」ではクリエイティブディレクターとして参加。
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