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2台そろえば円形フュージョン!

キャンプの達人も納得! ありそうでなかった究極の焚火台

author: 茨木一綺date: 2022/01/05

超軽量モデルからコンパクトになるモデル、折りたためないけど大きくて武骨でカッコいいモデルなど、昔に比べると焚火台の選択肢はとにかく増えた。僕はソロや夫婦で焚火することもあれば、家族や友人たちと大勢でやることもある。でも、そのたびに違うものを用意するのは現実的ではないよなと思いつつ、仕事柄いろいろ見たり試してきた。けど、なかなか自分の要望を満たしてくれる焚火台はなかったんだよね、実際。そんな時ですよ、ほぼすべてのシチュエーションを賄える焚火台を見つけてしまったのは。

新星ガレージブランドが作った今までなかった焚火台

それが、サンゾー工務店というガレージブランドが作った「RODAN」という焚火台。暖炉をモチーフにした組み立て式焚き火台で、基本セットの「STANDARD」(ソロ用でコンパクトな六角形の焚き火台が組める)に、別売りの拡張セット「HANGETSUセット」を買い足すと完成する、半円形の「HANGETSU」というモデル。持ち運びを考えた専用ケースも含めパーフェクト!

素材にもこだわっていて、硬い鉄板に「窒化加工」という、もともとはサビてはいけない船舶や航空機部品の技術で、鉄の内部に窒素を浸透させて表面の強度を高めることでサビにくくする加工が施されている。だから非常に変形しにくくサビにも強いので気兼ねなくガシガシ使える。これほどしっかりした仕様にもかかわらずバラして専用ケースに収納すれば縦約30cm×横約25cm×厚さ約9cmになるので、バイクツーリングや小さい車でも十分に忍ばせることができるのには驚かされた。

価格は基本セット「STANDARD」が2万350円、拡張パーツ「HANGETSUセット」が2万3650円、専用収納ケースが3850円。普通の焚火台ならここまででも十二分に頼もしい仕様なのだけど、RODANはヌカリなかった。「HANGETSU」を持ってる友人がいれば、2つを組み合わせると、直径50cm程の円形焚火サークルとしても使えちゃう。

合体させたバージョンの名前も付いていて、ドラゴンボールファンなら分かるだろう「FUSION」というのはニャっとしてしまった(笑)。

「HANGETSU」としてメインで使っているんだけど、夫婦でしっぽり焚火するにはちょうどいい大きさかな。2~3人なら焚火台を正面にして横一列に並ぶ感じで座ると、半円の壁があるので風にも強い上、輻射熱で思った以上に暖かく過ごせる。焚火台によっては燃えすぎて薪がいくらでも要るのもあれば、あまり燃えなくて広葉樹なんかを入れると火が点きにくくて困るものもあったりするんだけど、これは流石そんなところもよく考えられてるようで、燃えなくもなく燃え過ぎるわけでもなく、程よい加減で焚火をじっくり楽しめるって感じ。

焚火グリルや五徳なんかをうまく使えば料理もできるし、料理の際、ウチの場合はオーヴィルのラウンジテーブルというスチールテーブルに乗せて使ってて、そうする事で目の前で料理作りが出来るので、ここでもこの形と大きさが故のメリットを感じるね。

風防の模様が暖炉をモチーフにしてるだけにレンガ調が人気なんだろうけど、僕はキンモクセイの花のような模様(初回限定生産)にしてみた。漏れた明かりが綺麗そうだったから。

と、ここまで散々知ってるような口ぶりで語ってきたけども、実は今までプライベートのキャンプは焚火より断然薪ストーブや武井バーナーにシェルター派だったんだだよね。服とかに匂い付くし、背中寒いし(笑)。でも信じられないんだけどこれ買ってから自分でも驚くほど焚火がしたくなったのがマジで笑える。小さい塊からソロ用、DUO以上用とシステマチックに変形したり、でもちょっと古風にくさびちっくなのを使って組み立てるのは機械好きの心をくすぐられるし、何と言っても大きさや形がホントやばい、丁度よすぎ。しかももう一個あれば大人数で囲むこともできるという、まさに究極のおもちゃですよコレ。ヤバいっス。

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クリエーター・クリエイティブディレクター
茨木一綺

CielBleu. le petit atelier主宰。ウッドクラフトをはじめアウトドアギアからカーカスタムまで幅広く製作しながら、アートディレクター、クリエイティブディレクターとしても多方面で活躍。アウトドアイベントのオーガナイズ、プロデュースも数多く手掛ける。2021年2月にソニー・ミュージックから発売されたdaisuke katayamaのアルバム「THE MIDNIGHT BONFIRES」ではクリエイティブディレクターとして参加。
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