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Interview

タケナカリーロングインタビュー#01

「今、キてるのはビリヤニ」CHANCE THE CURRYのカレーeye

author: Beyond magazine 編集部date: 2021/07/24

進化し続けるニッポンのカレー。街には新しいカレー店が続々とオープンし、「間借りカレー」「大阪スパイスカレー」「南インドカレー」「ベンガルカレー」など、ここ数年来の注目キーワードを挙げると枚挙にいとまがない。今やカレーはトレンドの枠を超えて、カルチャーへと昇華されるほどの存在になっている。そんなカレーカルチャーのアイコンとして、巷のカレーヘッズたちが熱い視線を送る、カレー研究家のタケナカリーさんに話を伺った。タケナカリーさんが注目するお店情報もあるよ!

Web制作とカレーを事業にする会社「CHANCE THE CURRY(チャンス・ザ・カリー)」の代表を務めるタケナカリーさん。4年4ヶ月もの間、毎日カレーを食べ続けたことでも知られる、カレーカルチャー界隈の有名人だ。最近ではniko and ...(ニコアンド)との共同プロジェクト「ニコアンドのカレーフェス」を手掛けたり、クラウドファンディングでオリジナルのカレー皿を製作したりと、新しいカレーカルチャーを発信し続けている。

そんなタケナカリーさんだが、社名を含めてネーミングの由来がとても気になる…。今のカレートレンドについてお話を伺う前に、CHANCE THE CURRY、タケナカリーの誕生について聞いてみた。

――タケナカリー 本名は竹中 直己(たけなかなおき)です。タケナカリーという名前はすごく偶然というか、安直で(笑)、カレー、カリー、リーとかなんかいいな、みたいなことを考えて付けました。

カレーを毎日食べ続けようと思ったときに、なんとなく違う人格でやりたいなってちょっと思ったんです。そのときに名前欲しいなって。名字が竹中だし、リー付けたらタケナカリーでいけるなと思って。カヒミ・カリィみたいじゃん、みたいな(笑)

自分を含め、カレー好きには音楽が好きな人が多く、CHANCE THE CURRYという社名はラッパーの「CHANCE THE RAPPER」からきてます。ヒップホップ好きの友人たちと経堂のインド料理店、ガラムマサラで呑んでいて、うちの新しい屋号を考えようみたいな話をしたときに、これはCHANCE THE CURRYじゃないですかねと。わかる人にしかわからないし、キャッチーだしよくないですか、みたいな。

――

CHANCE THE RAPPER(チャンス・ザ・ラッパー)はアメリカ出身のラッパー。レーベルと契約しない、有料販売しない方法で話題を集め、2017年のグラミー賞を受賞。その後、2019年にアルバム・デビュー作「The Big Day」をリリースする。

そんなCHANCE THE RAPPERをリスペクトし、CHANCE THE CURRYとして活動することにしたタケナカリーさん。毎日カレーを食べ続ける“連続カレー”を始めた。

フリーカレーとカレー連続記録

――タケナカリー 最初は“食べ専”だったんですけど、連続カレーを始めた2年目ぐらいからは自分でイベントやったり。そこから自分でもカレーを作る方向に進んで、その流れで「カレーを配ったろう」みたいな。CHANCE THE RAPPERも最初は音源を無料配布してましたし。

廃棄される寸前の鶏肉を使ったフリーカレーイベント。

無償カレー、フリーカレー含めてカレーを作り始めたとき、Netflixで「アグリー・デリシャス: 極上の"食"物語」というドキュメンタリー番組でフライドチキンの回を観ました。フライドチキンの成り立ち、アメリカ南部のニューオリンズに興味が湧いて調べていたら、その日カレー食べるの忘れちゃって(笑)。知識欲が勝ってしまったんです。ニューオリンズだったら、どういうカレー作れるかみたいなのをいろいろ考えたらそうなってしまいました。それで僕の連続から途切れてしまったんですけど。

すっきりしましたよね。すがすがしいというか。とはいえ多分その日からカレー食べてない日って3日ぐらいしかないんですけど。でもなんかちょっと楽になってラーメン食べに行ってみたりとか。ラーメンの作り方をカレーに変換したらどうなるのかなみたいな思考の変化が生まれました。今はそれがすごく面白く、成長って言っちゃうとおこがましいですけど、フレキシブルな感じにはなりました。

――

途切れはしたものの4年4ヶ月もの間、毎日カレーを食べ続け、自身でもカレー作りの研究を欠かせない。今なおカレー漬けの日々をおくるタケナカリーさんは、最近注目しているカレージャンルを「ビリヤニ」だという。

タケナカリーさんのインスタグラムはまさにカレー一色。画面越しにスパイスの香りが漂ってきそうだ。via. Instagram @takenacurry

今、キてるのは断然ビリヤニ

――タケナカリー 今年はビリヤニがきます。これはもう決まりましたね。最近だとクラウドファンディングでも注目された「ビリヤニ大澤」ですね。お店が神田にできるんですけど、むちゃくちゃうまいです。クラウドファンディングでは最初500万円集めようっていったところから結局13,592,111万円集まりました。271%の達成率って、この盛り上がりはスゴイ。

ビリヤニ大澤の巨大牡蠣ビリヤニ。via.Twitter @ChanceTheCurry

ちょっと前からビリヤニの市民権がだんだん上がってきてるなっていう感じはあったんです。ビリヤニ大澤もそうですが、人気を押し上げたのは、「エリックサウス」の影響が大きい。お店も全国的に展開していて、通販も行なっています。

ビリヤニ大澤

ビリヤニ専門店「ビリヤニ大澤」7月オープン 千代田区内神田1-15-12サトウビルB1F


ERICK SOUTH エリックサウス通販

南インド料理専門店の味をそのまま冷凍。伝統的な製法とスパイスによって際立つ素材のおいしさ ...


ビリヤニは肉料理という考え方に近い

ビリヤニはよく「スパイス炊き込みごはん」って言われ方をしますが、ビリヤニの定義ってすごく難しいです。中東から南アジア諸国にかけてよく食べられる「プラオ」という料理があって、それもある意味スパイス炊き込みごはんなんですよね。プラオの源流はペルシャですけど、そこからすごく発生していったのが面白く、パエリアにもなったし、ピラフの元にもなったし。

かつて、南アジア地域にはムガル帝国という今のカレーを作り上げたと言っても過言ではない国家がありました。1526年に皇帝バーブルによって建国され、約2世紀に渡って統治された近代国家です。バーブルの後に、フマユーン、そしてアクバルと皇帝が続きます。3世代の皇帝たちが、すげえ食い意地を見せつけてくれて(笑)、アクバル時代に基礎が出来上がったのが今のインド料理です。そのアクバルさんをリスペクトして作ったのがこのTシャツですね。

CHANCE THE CURRYのオリジナルTシャツ。一番左のデザインがアクバル。YES! AKBAR。

ただし、プラオは主役になるって感じじゃないんですよ。日本で言う茶碗に盛られたひじき御飯や、かやく御飯みたいなイメージかな。それだけを食べるってことがないような。プラオも現地ではスパイスの効いたおかずやカレーとセットと食べるってことが多いと思います。でも、ビリヤニはこれ自体がすでにご馳走。ビリヤニだけあればOKという料理で、どちらかというと肉料理という考え方に近い。肉料理に米を混ぜたもの、と定義するインド料理のシェフがいるくらいです。

今はまだ、ビリヤニの専門店というのは少ないです。その中でもオススメなのはビリヤニ大澤。これはもう間違えなく。そしてエリックサウスもそう。高円寺店「エリックサウス 高円寺カレー&ビリヤニセンター」がビリヤニ専門店になっています。あとは金沢だと「ジョニーのビリヤニ」。そして、最近の激推しは京都「インディアゲート」ですね。鯛出汁でスパイスと一緒に炊くビリヤニは芸術品です。

ERICK SOUTH 高円寺カレー&ビリヤニセンター

チキン、マトン、野菜、魚介類など、素材をダイナミックに炊き込んだインド式スパイシーパエリア「ビリヤニ」を、日本人好みの味わいから本場そのままの鮮烈な味わいまで、様々なバリエーションでご用意する専門店です ...


ジョニーのビリヤニ

カレーの炊き込みご飯『ビリヤニ』の専門店、ジョニーのビリヤニ ...


取材協力:CHANCE THE CURRY
※聞き手:早坂英之 a.k.a. ハヤサカリー(編集部)、撮影:下城“スパイス”英悟

CHANCE THE CURRY

《curry is philosophy》カレーは文化の流れと共にあります。カレーという系統樹を"切り取る人"は歴史ある西の空を仰ぎ見て、"延ばす人"は革新を夢見て踊ります。答えはないけど、全部正しい。カレーは哲学。エロいカレー大好き。


Beyond magazine 編集部

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Beyond magazine 編集部

「遊びで超える、今日の自分。」をコンセプトに、30代やミレニアム世代、Z世代のセンスをアップする情報をお届けする編集部アカウント。