MENU
search icon
media
Beyond magazineでは
ニュースレターを配信しています
検索
Tags
  1. TOP/
  2. ファッション/
  3. 「乱痴気」バイヤー・難波佑馬、バランスの良さに一目惚れした要注目トレシュー
ファッション

PUMA「キング トップ TT サッカー トレーニングシューズ」

「乱痴気」バイヤー・難波佑馬、バランスの良さに一目惚れした要注目トレシュー

author: 難波佑馬date: 2024/02/08

普段は仕事の都合上、洋服をたくさん買う方で、展示会の時点で半年先くらいまでの買い物も一緒にしています。あとはオンタイムでそのときの気分に応じて買い足していくような流れなのですが、やはりオンタイムの買い足しが一番気持ち的に高まります。今回はそんな“オンタイムの買い足し”の中から、2023年のベストバイをご紹介したいと思います。

難波佑馬

東京、神戸に店舗を構えるセレクトショップ乱痴気のバイヤーを勤め、国内外問わずさまざまなピックや生産を行っている。休日は溺愛する愛犬と出かける事が日課。

Instagram:@yuma_tony_namba
WEB(乱痴気):https://lantikimarket.com/

「乱痴気」バイヤー・難波佑馬のBEST BUY 2023

fade-image

「メンズ プーマ キング トップ TT サッカー トレーニングシューズ」 1万7600円

「ん? サッカーシューズ? スパイク?」という声が聞こえてきますが、まさにその通り。PUMAのスパイクの名作KINGの最新トレーニングシューズ“KING TOP  TT”というモデルです。サッカー好きなら知っているこのKINGというモデルは、同ブランドのスパイクの中でも歴史のあるモデルとして数々のマイナーチェンジを経て、長年PUMAのサッカーシューズとして君臨し続けています。

従来の高級とされる良いサッカーシューズにはカンガルーレザーやカウレザーが使用されており、同モデルも前作まではアッパーにレザーを使用していましたが、今回の新モデルに関しては動物性素材を使用せず、メインファブリックにK-BETTERというリサイクル素材を採用。使用感はそのままに現代的にアップデートされた逸品です。

上記で述べた通りファッションアイテムではなく本気のサッカーシューズなのですが、実はこのモデル“モダンクラシック”をコンセプトに掲げていて、その洗礼された秀逸なデザイン性ゆえにJILL SANDERやP.A.M.など、ファッション性の高いブランドとコラボレーションもしており、ファッション界でも密かに注目を集めているシューズでもあるのです。

Slide 1
Slide 0
Slide 1
Slide 0

ここでなぜこのKINGなのか。長くなるのですが、まずは履くパンツのシルエットが変わったということが大きいです。以前はボリューミーなパンツにボリューミーな靴を合わせることが多かったのですが、ここ最近パンツのシルエットが以前より少し細めの気分になってきたのをきっかけに、それに比例してシューズ選びも少しコンパクトなスニーカーや革靴をチョイスすることが増えてきました。

元々小中高とサッカーに明け暮れていた私は、昔からadidasのsambaモチーフの“BUSENITZ”というモデルをよく履いていて、そろそろ新調しようと思っていたタイミングだったのもあり、adidasのsambaやBUSENITZをベースにネットサーフィンしていたのですが、ここで一つ問題点が……そう、adidasのsambaブームです。

サッカーシューズのここ数年のトピックと言えば、adidasのsambaブーム。街を歩けば「samba」「samba」、あの人もこの人も「samba」、あのブランドのこのブランドも「samba」とコラボ。もちろんサッカー好きの私も大好きですが、ここまで溢れ出てしまうとさすがに心の底から履きたいと言い出せない性でありまして。

人と被らないサッカーシューズを街履きしたいな~と、探し始めて一番最初に頭に思い浮かんだのが、小学生のときに履いていたPUMAのスパイクKINGでした。そうなるともう次の日には「KAMO」(サッカー用具専門店)に行って、サッカー少年の集団に混じってサイズ感やクオリティーを確かめに行っていました。

fade-image

愛犬のコツメとともに

サッカーシューズをファッションアイテムとして取り入れるときに自分が重要視していることは、履いたときの全身の馴染み具合。今っぽい派手なカラーリング、奇抜な装飾はまずNG。出来るだけ日常着に馴染んで、さり気なくサッカーシューズとしての主張があるという事を大切にしています。PUMAのサッカーシューズと言えばもう一型、PARAMEXICOという恐らく一番伝統的な品番があり、アッパーの縫製、ステッチワークなんかは見るからにクラシックで古いモデルなのですが、そこまで「THEクラシック」なのも、ファッションと掛け合わせたときにちょっと違うなと思ってしまいます。(マニアックな部分ですみません)

KINGに関しては現代サッカーシューズの最新技術を取り入れた流線的なアッパーのステッチワークによるモダンな作りと、それに加えて折り返しのシュータンやヒール、サイドラインなどはクラシックな仕様になっていて、とにかくバランスがとても良くて一目惚れでした。さすがハイブランドやストリートブランドが目を付けるだけあるデザイン性だなと。あとは、履いてみるとスポーツシューズなので当たり前なのですが、軽くて履きやすい。ここはサッカーシューズに限らず、スポーツ用品をファッションに取り入れたときの一番の長所です。そんなこんなで、恐らく「KAMO」に入店したお客さんの中で一番早い即決ぶりだったと思います。

fade-image

気に入った物はとにかく連続で着たり履いたりすることが多くて、このKINGも2~3週間連続で最初は履いていました。しかしながら履き過ぎたゆえに少し飽きてくる時期もあり、アウトソールの元々白いEVA素材の部分をマジックで黒く塗ったり、シューレースをファットタイプに変えたりと、自分仕様にカスタマイズして楽しんでいます。

その結果“奇抜じゃないけど一味違う”自分の性に合った、ちょっと天邪鬼なシューズとして今年も愛用し続けようかなと思っています。正直着用者が増えると心からうれしいとは思えないのですが(笑)、ほかとは違ったニッチなスタイルをお考えの方、サッカー好きにはおすすめしたいアイテムです。

Text:難波佑馬
Edit:那須凪瑳


author
https://d22ci7zvokjsqt.cloudfront.net/wp-content/uploads/2024/02/824_prof-EDIT.jpg

「乱痴気」バイヤー
難波佑馬

東京、神戸に店舗を構えるセレクトショップ乱痴気のバイヤーを勤め、国内外問わずさまざまなピックや生産を行っている。休日は溺愛する愛犬と出かける事が日課。
more article
media
どんぐりずが G-SHOCK「FLAME INSIDE」と過ごす、“情熱的”桐生ライフ
PR
date 2024/11/29