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石井和美の家電やりすぎ比較レビュー<冷蔵庫>

第3位:IoTで冷蔵庫の可能性を広げたパナソニック「NR-F607WPX」

author: 石井和美date: 2021/08/24

まとめ買い需要の増加により、大型冷蔵庫が注目されている。食材をたっぷり入れられるから、こまめに買い物をする必要がなく、コストコなどで大量に買ってもストック可能なのがメリットだ。また、大型の方が電気代は安くなっており、断熱材などの進化により10年前と比較すると同じサイズでも内容量は大幅にアップしている。今回は家電プロレビュアーの石井和美さんが、鮮度保持と使いやすさ、オリジナル機能などに注目し、評価した。

・「冷蔵室の使いやすさ」では、食材の出し入れのしやすさ、見渡しやすさ、扉の使いやすさなどを評価

「冷凍室の使いやすさ」では、大量に購入した冷凍食品の整理のしやすさ、出し入れのしやすさを実際に入れて検証

「冷蔵室の鮮度保持」では、フィルムをはがしたハムを中段に置き、6日後に乾燥や縮み具合を確認

「野菜室の鮮度保持」では、椎茸、きゅうり、パプリカを上段に、ほうれん草を下段にいれて8日後にチェック

「チルド室の鮮度保持」では、豚挽肉を保存。チルドの温度帯よりも低い設定温度があればそちらを選択。7日後に変色や固さなどをチェック

「オリジナル機能」では、ほかにはない便利な機能をチェック。実用性があるのか、実際に使ってみた

卵の数も外出先からわかる最新冷蔵庫

Brand パナソニック

Item  NR-F607WPX

price 32万8000円

spec
定格内容積:600L
外形寸法:幅685×奥行745mm×高さ1821mm
質量:116kg
容量(食品収納スペースのめやす):冷蔵室311L(235L)、野菜室125L(89L)、製氷室19L(5L)、冷凍室113L(78L)
定格消費電力:電動機90W、電熱装置203W

「NR-F607WPX」の特徴

「AIエコナビ」を搭載。ユーザーの生活リズムや使い方を7種のセンサーから学習・分析し、予測結果と当日の使用状況に合わせて省エネする従来の制御に加え、スマートフォンの位置情報と連携した省エネ運転モードを業界で初めて採用。アプリに電気代削減額の目安をグラフ表示でき、省エネ効果を確認できる。

また、本製品は、重量を検知して残量情報をアプリで管理できる「ストックマネージャー」を業界で初めて搭載。管理したい食材を「キッチンポケット」アプリに登録し、重量検知プレートに載せれば、残量の変動が自動で更新され、IoT機能により外出先からも確認できる。約-3℃の「微凍結パーシャル」は、食材別に約7日から約14日まで新鮮に保存できる。

「冷蔵室の使いやすさ」

最上段にコンプレッサーがあり、そのぶん冷凍室が広くなっているほか、奥まで手が届きにくいスペースなので合理的。右側扉はたっぷり入るが、左側は狭い。

「冷凍室の使いやすさ」

ケースは3段。全開できるので奥までしっかり見え、整理しやすい。底面が広く、食品もたっぷり入る。ただ、上段のケースはもう少しなめらかに引き出せるようにしてほしい。

「野菜室の鮮度保持」

断面は乾燥しており、特に椎茸は干した状態のように。ほうれん草は葉の部分に少し縮みがみられるものの、茎部分はしっかりしていた。葉物の鮮度保持が優秀だ。

「冷蔵室の鮮度保持」

ハムの周辺が変色しており、乾燥した状態になっている。他社と比較すると乾燥が進んでいるように見える。

「チルド室の鮮度保持」

微凍結パーシャルで保存したところ、表面に霜のようなものがついてほぼ凍った状態に。凍らせず、すぐ使えるという点に魅力を感じていたので、もう少し温度設定を調整してほしい。

「オリジナル機能」

ストックマネージャーは「重量検知プレート」の上に置いた食材の重さを検知して、離れた場所でもその残量をアプリで確認できる機能だ。残りの状況もわかるので、外出先からチェックできて便利。

100%全開で見渡しやすい引き出しで
「食材ロス」を防げる

ガラスに特別な加工を施した外装は、心地よい滑らかな手触りを実現しており、落ち着いたデザインが目を引く。指紋や汚れがつきにくい点も魅力だ。高級感があり、スタイリッシュでどんなキッチンにも馴染むだろう。

引き出しは100%全開できるため奥まで使いやすく大容量だ。のぞきこむ必要がなく、ラクに取り出せる。野菜や冷凍食品をまとめ買いしてストックするのであれば、隅々まで見えるので管理しやすい。

冷蔵室の扉は右側が広く、2Lペットボトルや牛乳パックなどもたっぷり入る。左側が狭いが4段なので、小さなものをたくさん入れられた。最上段奥にコンプレッサーがああり、奥行きは真ん中あたりまでしか使えないが、デッドスペースになりがちな場所なので気にならなかった。それよりも上記のように野菜室を広く使える方がうれしい。

鮮度保持については、他社と比較するといまひとつという結果に。「微氷結パーシャル」は何度テストしても肉や魚がほぼ凍った状態になってしまい、冷蔵庫から出してすぐに使えなかった。もう少し温度などの設定を見直していただきたいところだ。 とても便利だったのが「クーリングアシストルーム」だった。弁当を冷ましたり、急凍して美味しく保存したり、さまざまな使い方ができる。常にここのスペースは空けておいて、急冷・急速で使用したい。

付属している「ストックマネージャー」も他にはないアイテムだ。重量検知センサーを搭載しており、食材の重さを検知可能だからアプリで確認できる。Wi-Fi接続で少々迷ったところもあったが、いったん接続できればさまざまな食材をアプリで管理できて便利。まだ卵などの小さな食材しか使えないが、今後はこういった機能も進化し、より食材のストックがしやすくなるのかもしれない。IoTで簡単に在庫管理ができるようになれば、よりラクになる。その第一歩として、このような試みに挑戦したことは評価したい。

製品貸与:パナソニック

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家電プロレビュアー
石井和美

家電をレビューするため「家電ラボ」を開設、小物家電から冷蔵庫や洗濯機などの大型家電のテストも行っている。製品レビューや家電についての解説はWEB、雑誌、ラジオ、テレビなどで発信している。ライター、家電コメンテーター、家電コンサルタント。
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