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どうしておじさんからのLINEは違和感があるのカナ??(^o^;

MZ世代が「おじさん構文」と上手にコミュニケーションを取る方法

author: 鈴木 朋子date: 2022/10/12

仕事関係の上司や親せきなど、年上の人からLINEが送られてきたとき、その文章に疑問を持ったことがあるだろう。「なんだか絵文字が多くない?」「なぜ語尾をカタカナに?」など、MZ世代にとって中年世代のメッセージには引っかかるポイントがいくつもある。

こうした中年ならではの文体を「おじさん構文」と呼ぶ。おじさん構文が話題になり始めたのは、2016年頃。当初は「おじさんからのLINEが気持ち悪い」と、あるあるネタがSNSでシェアされるところから始まった。当時はLINEのユーザーが急増していたこともあるだろう。自分の日常を一方的に送ってくる「俺通信」も話題になり、LINEの使い方があれこれと議論されていた時期だ。

「気になるおじさん構文の特徴-ごはんお誘い編-」(出所:バイドゥによるPR TIMES)

やがて、おじさんらしい文章をLINEでやり取りする「おじさんLINEごっこ」が女子高生たちの間で流行した。みんなでおじさんになりきり、おじさん構文で会話する遊びだ。まもなく「おじさん文章ジェネレーター」が登場し、おじさん構文で遊ぶ若者が続出した。この頃には本気で迷惑がるというよりも、エンタメのひとつに昇華されたと考える。

おじさん構文は、定期的に話題になる。それだけMZ世代と中年世代の溝が埋まらないままなのだろう。なぜおじさんは、おじさん構文を使うのか。おばさんは使っていないのか。おじさん構文とは何か改めて振り返り、検証してみたい。

おじさん構文の特徴とは

おじさん構文の特徴については、キーボードアプリ「Simeji」が2022年8月に行った「気になるおじさん構文の特徴TOP10」を見ていこう。

「気になるおじさん構文の特徴TOP10」(出所:バイドゥによるPR TIMES)

1位の「絵文字・顔文字・記号を多用」については、誰もが見たことがあるのではないか。汗の絵文字や赤いビックリマークなどの絵文字が語尾に使われる。また、顔文字も汗をかいている顔やウインクしている顔が好まれている。

これは、中年が若かった頃に使われていた「ガラケー」のメールの名残りであると考えられる。それまでPCでメールを送るしかなかったのに、ガラケーでは絵文字を入れたメールを送れるようになり、これは当時では画期的なことだった。ケータイがスマホに置き換わり、LINEはこれまでの「ショートメール」の代用となったため、LINEのメッセージでも絵文字や顔文字を多用するのだ。ずっとそうしてきたから、疑問もなく続けている習慣のようなものと捉えるとよい。

2位は「文章中にカタカナを乱用」。語尾に「行こうネ!」などとカタカナを入れるしぐさだ。これは中年というより、中高年に多いかもしれない。カタカナを入れることで、楽しく見せたい気持ちの表れだ。昔の雑誌や漫画で語尾をカタカナにする文体が流行っていたこともあるだろう。

3位は「一度に送る文章が長い」。MZ世代は短文で手早くやり取りする「チャット文化」に生きている。しかし、中年は前置きを入れて用件を書き、締めの言葉を付けるという「メール文化」で過ごしてきた。LINEなどのチャットツールに場が変わっても、丁寧にやり取りする習慣がついているのだ。

こうした文化の違いは、「打ち言葉」と「書き言葉」の違いとも考えられる。紙に文章をつづっていた書き言葉よりも、キーボードなどで入力する打ち言葉は短く、話し言葉に近い文体で文章を作る。打ち言葉は、文化庁が「話し言葉の要素を多く含む新しい書き言葉」であると定義したものだ(文化庁「分かり合うための言語コミュニケーション(報告)」)。例を挙げるなら、「了解」を「り」、「OK」を「おk」と略すケースだ。

そして触れておきたいのが、6位の「句読点「、」が異様に多い」件だ。MZ世代は句読点を打たずに短い文のまま送信するか、句読点を打たずに長めの文章を作成するだろう。句読点を入れるのは、前述の「書き言葉」の感覚で、無駄に思えているのかもしれない。しかし、中年世代はしっかりと読みやすいように句読点を入れたいのだ。

「おじさん構文」にどう対処するか

ここまでおじさん構文の特徴を解説してきたが、おばさんに関してもおじさん構文に近いメッセージを送っている。違いとしては、汗をかく絵文字よりも花の絵文字などを使い、世代によっては「ぉはょ」などのギャル文化を思わせる小文字を使う人がいることだろう。

中年がおじさん構文を使う理由をまとめると、「ガラケーで過ごしてきた時代が長いため、絵文字や顔文字を多用」「打ち言葉ではなく、書き言葉でつづる習慣がある」となる。さらに、若い世代への気遣いもある。「絵文字を入れて楽しい文章にしなければ」「堅い文章よりもフランクな様子にするためにカタカナを語尾に」というように、仲良くしたい気持ちの表れでもあるのだ。

では、こうしたメッセージを受け取ったとき、MZ世代はどうしたらいいのだろうか。

筆者が考えるに、文化の違いとしてお互いを認め合うことがもっともおすすめだ。もし中年世代にメッセージを送る機会があったら、相手が送ってきている文体に合わせて返すと親しみを感じてくれるはずだ。もちろん、必要以上に迎合する必要はないが、相手がまとまった長い文章で送ってくる場合、自分もそれなりの長文で返しておけばお互いにストレスはない。絵文字を多用する人なら、語尾にひとつ付ける程度で十分だ。

もし、短文で会話するようにやり取りしたいなら、そこそこ短めの文章を送るようにしていると、相手も「なるほど、こうすれば便利だ」と考えて、変えてくれるかもしれない。相手はただ慣れていないだけで、若者から新しい文化を学びたいと考えている場合もあるからだ。ただし、相手が特に変わらない場合、チャット文化に対して異論を持っている可能性がある。もし短文のやり取りに持ち込みたいなら、口頭で「ディスカッションのように意見交換したいんですよ」と提案してみるといいだろう。

お互いに歩み寄ることで、文体の違いは些細なことになる。ただし、おじさん構文の問題点として、そこはかとなく「誘い」や「下心」を織り交ぜられることがある。その点については、確固たる姿勢で臨もう。上司などから「食事をごちそうしてあげるよ(^_-)-☆」などの文言が頻繁に入るようになったら、周囲に相談することをおすすめする。


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ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー
鈴木 朋子

SNSが専門でtoB、toCともに取材し、最新トレンドを常に追っている。身近なITに関する解説記事も執筆しており、初心者がつまずきやすいポイントをやさしく解説することに定評がある。スマホ安全アドバイザーとして、安全なIT活用をサポートする記事執筆や講演も行う。近著は「親が知らない子どものスマホ」(日経BP)、「親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本」(技術評論社)。著書は監修を含め、20冊を越える。
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