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日本と中国にルーツをもつ、るうこと巡る

スマホに頼らず楽しむ、横浜中華街散策。

author: Beyond magazine 編集部date: 2024/09/22

口コミに溢れた世の中で、ふらりとお店に入る機会も減りつつある昨今。そこで今回は中国にルーツを持ち、武漢で暮らしていたこともあるモデルのるうこさんと横浜中華街を散策。およそ600軒以上のお店が並ぶ中、検索や口コミに頼らず、心が動いたお店に立ち寄ってみた。

横浜中華街を久しぶりに訪れたというるうこさんの、予定調和ではない散策は果たしてどうなる?

るうこ

日本生まれ、日本育ち、中国国籍の人気モデル。様々な雑誌や広告、MVなどで活躍。独自のおしゃれセンスにファンが多く、飾らない人柄に幅広い年代から支持を得ている。Instagramのフォロワー数は10万人を超える。 

Instagram:@rororuko
YouTube:RUKO RRR Channel

パンダだらけのアットホームな四川料理店で飲茶を。「熊猫飯店」

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まずは「飲茶が食べたい!」とのことで、1軒目は、横濱媽祖廟の斜め向かいにある、巨大なパンダが目印の四川料理店「熊猫飯店(パンダハンテン)」へ。辛い味付けの印象がある四川料理と同様に、るうこさんのお母さんの出身である武漢の料理も辛く、濃い味が特徴なのだそう。

「お家のごはんは、ぜんぶ中華料理でした。日本だから油や調味料が中国とは違っていて、武漢で食べるほど濃い味ではないんですけどね 」

るうこさんの実家の食事情を聞いているうちに、焼売、エビ蒸し餃子、パンダあん饅、クラゲの冷菜と、名物の麻婆豆腐がテーブルに到着。早速いただいてみることに。

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「エビ蒸し餃子めっちゃプルプルしてる! 普段からよく、焼売とエビ餃子を頼むんです。この中で一番好きですね。焼売も肉汁たっぷりで美味しい。麻婆豆腐はしっかり辛くて、ラー油が効いてます」

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「パンダのあん饅も甘さ控えめでいいです。中国のあんこって小豆が赤くて、甘さが控えめのこしあんが特徴なんです。中国っぽい味付けだなと思います」

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高校時代の4年間は武漢で暮らし、コロナ禍以前は年に一度のペースで武漢を訪れていたるうこさん。「中国の方がつくる料理でも、出身地やその人の家庭によって味付けが違うんですよ」と、料理に舌鼓を打ちながら話す。そんなるうこさんの、お気に入りの武漢料理は?

「私が好きなのは、武漢の伝統料理の汁なし麺。ごまだれのかかった麺に、豆やニンニクなど、好きなトッピングを自分で入れて、混ぜて食べるんです。朝食でよく食べられていますね。麺がすぐカピカピになっちゃうから、出てきたら秒で食べないといけなくて(笑)」

熊猫飯店

〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町106-1
営業時間:11:00〜22:00(L.O.21:30)
定休日:なし
TEL:045-651-1068
WEB:https://pandahanten.foodre.jp/

中国茶のお店のお茶菓子をデザートに。「悟空 1号店」

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熊猫飯店を後にしたところで、普段のお店選びについて聞いてみると、こんな答えが。

「いつもは友達から教えてもらったお店に行くことが多いです。自分がお店を予約するときは事前に調べますし、ふらりとお店に入る機会は、かなり減ったと思います」

そんなるうこさんが、南門シルクロードで目に留めたのが、中国茶や茶器を扱う「悟空 1号店」。「あんこが大好き!」と話するうこさんは、お菓子を扱うコーナーにテンションアップ。

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中国でよく食べられているという麻辣ピーナッツなどにも目移りしつつ、いくつかの種類があるお茶菓子の中から「菊花酥(※菊の花型パイ)」を購入して、早速味を確認してみることに。

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「中国ではよく月餅を贈り合うんです。中国語では『ユーピン』と言います。月餅は丸型だけど、あんこの入ったお菓子にはいろんな形のものがあって。これは花形でかわいいですね。生地がさくさくだし、なつめあん(※ナツメから作られたあんこ)が甘さ控えめでいい!」

悟空1号店

〒231-0023 横浜市中区山下町80番地
営業時間:10:30〜19:00
定休日:毎週水曜日
TEL:045-641-5509
WEB:https://www.goku-teahouse.com/

まさかの注文ミス?「台湾美食520」

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「豆花を食べたい」と散策当初から言っていたるうこさん。あずきやピーナッツ、フルーツなどのトッピングが乗った、豆乳から作られるスイーツとして知られているものの、地域によっては必ずしもそうではないとのこと。

「豆花って、北京では朝ごはんなんです。甘みのない豆花に自分でお砂糖やお塩を入れて食べます」

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暑いなか、たくさんの看板をチェックしていると、中華街大通りの角でやっと「豆花」の文字を発見。「あった~」と吸い寄せられる。

「台湾美食520」は、中華街に5店舗を構える「王府井(ワンフーチン)」による台湾の食に特化した店舗。テイクアウト専門店となっており、メニューには焼き小籠包や雪花氷など、定番の台湾グルメが並ぶ。

るうこさんは迷わず「豆花」をチョイス。「ピーナッツとタピオカを抜いて、お芋の団子と小豆を追加してほしい」というトッピングの希望をすらすらと中国語で注文し、わくわくしながら待っていたら、出てきた品を一口食べて予想外の一言。「これ、豆花じゃありませんでした!」

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再び看板を確認したところ、豆花の隣にあった「芋園」をうっかり注文してしまったよう。「芋園」は、芋からつくる台湾伝統の団子のことで、この店舗ではココナッツミルクの上にトッピングされている。

「豆花が食べたかったのに(泣)。でも、これもすごく美味しいです。しょっぱいものも好きだけど、夏になると冷たくて甘いものを食べたくなります」

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台湾美食520

〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町191-20
営業時間:10:00〜22:00(L.O.21:50) / 土曜日9:30〜22:30(L.O.22:20)
定休日:なし
TEL:045-228-7502
WEB:https://www.wangfujing.co.jp/top/takeout/520.html

締めくくりにワンコインで手相占い。「占い館大吉」

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3軒巡ってすっかりお腹も膨れたるうこさん。「せっかく中華街に来たから」ということで締めくくりに占いへ。

普段はあまり占いをすることはないというるうこさんが選んだのは、「大吉 占い館」。今回は、九星気学やタロットカードなど、さまざまな占術に長けた凛音先生にワンコインで手相を見てもらうことに。その結果は……?

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「すごくいいことを言われました!仕事線や運命線がしっかりあって、美的センスの線もあるらしいです。あと何回も繊細だって言われました(笑)」

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「朝が苦手なことも合っていたし、食生活に気をつけた方がいいみたいです。なんだか励みになったからまた来たいな。今度はタロットもやってみたいです」

大吉占い館

〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町148番地
営業時間:11:00〜21:00
定休日:なし
TEL:080-3440-7231
WEB:https://r.goope.jp/daikichiuranai/

ルーツである中国を感じられた、横浜中華街散策

食も占いも楽しんだ最後に、るうこさんに横浜中華街を巡った感想を教えてもらった。

「もっと食べたかったけど、お腹いっぱいで無理でした~。大鶏排(※台湾の大きな唐揚げ)とかも食べたかったですね。今日はこういう企画だったから、『巡ろう』という気持ちが強かった分、一つひとつのお店をしっかり見た気がして。そういう視点だったからこそ発見できたお店があったと思います」

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お店を覗きながら、関連する中国の知識を楽しげに話してくれたるうこさん。日本で生まれ育ちながらルーツが中国にあることで、かつては複雑な気持ちもあったのだそう。

「日本で育ったけど日本人じゃないという見方をされるし、中国では中国人として扱ってもらえない。だからずっと、どっちの国にいてもどっちの人でもないという思いがありました。いい人たちと出会えたことで、今は全部ひっくるめて、中国も日本も好きだと思えるようになったんですけどね。今日は日本にいながら、中国に帰ったみたいな気分になれて、とても楽しかったです!」

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Beyond magazine 編集部

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