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トップアスリートも愛用するGPSウォッチ

わずか29g!ワンランク上の走りを実現する「COROS PACE2」

author: 南井 正弘date: 2021/05/27

一般ランナーの間ではすっかり常識となったGPSウォッチ。リアルタイムで走行時間、ペース、距離etc.が確認できることから、日々のトレーニング、レース時にとても便利な存在で、現在ではランナーのマストアイテムだ。

そんなGPSウォッチだが、オリンピックに出場するようなトップアスリートの間では、使用率が低かったのも事実。それは大規模なマラソン大会では1Km毎に距離表示があるから。またトラック練習ではGPSウォッチを身に着けていなくても正確な距離が分かるし、ロードの練習でもコーチがリアルタイムでペースetc.を教えてくれるからだ。

そして、もうひとつの理由がその重さ。一般的なGPSウォッチは50gを超え、少しでも走りを妨げるものを排除したいと考えるトップアスリートからは、その重さが敬遠された。そのためにエリートランナーはGPS機能のない、「セイコー スーパーランナーズ」(現行モデルで41g)のようなストップウォッチ機能のみの軽量ウォッチを選択した。

しかしながら、最近では世界レベルのランナーでもGPSウォッチを使用しているランナーが見られるようになり、そのような状況も徐々に変わりつつある。それはあるブランドの登場が大きなきっかけのひとつとなった。そのブランドとは2016年に創業したCOROS(カロス)である。

「COROS PACE2」 カラー:ダークネイビー、ホワイト 価格:2万7390円(税込) 防水機能:50m防水 重量:29g(ナイロンバンド使用時)、35g(シリコンバンド使用時) バッテリー持続時間:ウォッチモードで約20日間、GPSモードで30時間

男子フルマラソン日本記録保持者も
記録更新時に装着していた

同社の最初の製品は自転車用多機能ヘルメットであったが、2018年に同社初のGPSウォッチとなる「PACE」をリリースしてスポーツウォッチに参入。高機能ながらリーズナブルな価格設定、比類なき軽量性によりガーミン、スント、ポラールといった先行ブランドに対抗。

契約アスリートに男子マラソン世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)、先日50Kmマラソン女子世界記録をマークしたデシレ・リンデン(アメリカ)といったエリートランナーが名を連ね、「びわこ毎日マラソン」で男子フルマラソンの日本記録を更新した鈴木健吾(富士通)もCOROSのGPSウォッチを使用していたという。

「COROS PACE2」はダークネイビーとホワイトの2色展開。ベルトはシリコン製とナイロンからセレクトすることができる。カラー液晶を採用した文字盤はコントラストもハッキリしており、走行中もデータの確認がしやすい。
ケイデンス(1分間あたりのピッチ数)、ストライド幅、最大心拍数etc.も計測してくれる。
有酸素トレーニング効果、無酸素トレーニング効果の数値も測定。これらの数値はトレーニングがもたらす有酸素運動への影響 を計測し、フィットネスレベルの維持や向上に対する効果を示す。

今回トライしたのはCOROSのオンロードランニングを始めとした様々なアクティビティに対応するマルチスポーツモデルである「PACE2」。鈴木健吾が日本記録更新時に身に着けており、その重量は29g(ナイロンバンド使用時。シリコンバンド使用時は35g)と、従来のGPSウォッチの常識では考えられない軽さだ。GPSウォッチとあまり縁のない人には想像しづらいかもしれないので、わかりやすい例を挙げると、チープカシオと呼ばれるベーシックなデジタルウォッチが20g台であり、それとあまり変わらない軽さなのだ。

軽さだけではない秀逸な
インターフェイスとスタミナ性能

箱から取り出すと、「本当にコレでGPS機能が入ってるの?」と思うほど軽量。実際に身に着けると従来のGPSウォッチとは別次元の軽さだ。ここ2年ほどメインで使用している「スント5」が66gだったので、本当に軽く感じる。これならエリートランナーでも走行中に違和感がないことは想像に難くない。

シリコン製ベルトのフィット感も高レベルで、長時間のランでも快適な着け心地をキープしてくれそうだ。初めて使うブランドなので最初のセッティングに手間取るかと思ったが、想像以上に簡単で、あっという間に使用可能な状態となった。ひとつ戸惑ったのが右上に配されたデジタルダイヤル。

時計周りに回すことでロックを解除するのだが、最初のうちは途中で手を放してしまい、ロックが解除されないことも何度かあった。しかし、この構造も慣れてしまうと走行中の誤作動防止に効果的で、通常の押しボタン式よりも便利であることが理解できた。GPSが捕捉されるまでの時間は他ブランドと比べてかなり早く、走り始めてまず感じたのは、ディスプレイは文字サイズも大きく、コントラストもはっきりしており走行中もデータを視認しやすいということ。

専用アプリでは運動時間、平均ペース、最速ペース、平均心拍数、消費カロリー、ストライド幅、ランニングパワーetc.各データを確認、管理することができる。操作も簡単だ。

また1Kmごとのラップはビープ音とバイブレーションで知らせてくれるので、「あっ、ペースを確認するのを忘れた!」ということを防止してくれる。ここまでは他ブランドでも珍しくない特徴だが、このモデルで特に優秀だと思ったのが、走り終わるたびにデータがスマートフォンのアプリに転送されるスピード。

他社ではある程度時間が経過しないとデータはアプリにアップロードされないことも多いが、「PACE2」では時計本体でエクササイズの終了を選択すると、あっという間に走行データはアプリへとアップされる。計測される項目は、運動時間、平均ペース、最速ペース、平均心拍数、消費カロリー、ストライド幅、ランニングパワーetc.であり、多岐に渡る。アプリ自体の操作方法も簡単で、とても使い勝手がよい。

アプリへのデータアップが素早く、使い勝手のよさもポイント

また通常使用なら最大20日間、フルGPSモードでも最大30時間の連続稼働が可能というバッテリー持ちの良さも大きな魅力。実際に6Kmランを終えた際に消費したバッテリー容量はたったの3%。いままで20以上のGPSウォッチを使用してきたが、ここまでGPSモードでバッテリー消費が少ないブランドはなかった。

走りのレベルをワンランクアップさせるGPSウォッチ

このようにCOROSの「PACE2」は、他ブランドと比較しても何ら遜色のない高い機能性をキープ。そして注目すべきは、その高レベルの機能性をリーズナブルな価格で実現している点だ。2万7390円(税込)という買いやすい価格で、他ブランドの中級から上級モデルクラスの機能性を確保しているので「高機能のGPSウォッチは高価格なので購入を諦めていた」というようなランナーに特にオススメしたい。

また、これまではストップウォッチ機能のみの軽量ウォッチを使用していたエリートランナーも、この軽さならトライする価値があるだろう。上級レベルのランナーは日々のトレーニングにより、体感でどれくらいのペースで走っているかを判断することができるというが、リアルタイムで正確なペースを知ることができるのは、駅伝やフルマラソンなどのレースで、後続ランナーに追いつかれた際、先行ランナーに追いついた際などで、瞬時に走行ペースが確認できることは、レース展開に必ずや好影響を与えるはずだ。

「PACE2」はあらゆるタイプのランナーを満足させることができる機能を有しているが、唯一無二の機能を搭載しているわけではないので、すでにGPSウォッチを所有していて、それがまだまだ使えるような状況のランナーには強く薦めないが、先述のタイプのランナーを始めとして、現在はGPSウォッチを持っていなくて、近々買うことを検討しているユーザーには、ぜひとも購入候補に入れてもらいたいプロダクトだ。


南井 正弘

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ランナーズパルス編集長
南井 正弘

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。「フイナム」「SHOES MASTER」「OCEANS」「価格.comマガジン」「家電ウォッチ」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。 主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間52分00秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。