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ケチってWi-Fi版を選ぶのはやめよう

最新iPad Proを買うなら、絶対セルラー版を選ぶべき!

author: 石野 純也date: 2021/06/10

5月21日に、M1チップを搭載した新しいiPad Proが発売されました。MacBook ProやMacBook Airと同じ、アップル設計のM1チップを採用した初めてのiPad Proということで、その処理能力の高さに注目が集まっています。12.9インチモデルは、ディスプレイのバックライトに1万以上のLEDを敷き詰めた「Liquid Retina XDR」を搭載し、映像の美しさも話題になりました。

1万8000円の差で、
スキマ時間を有効活用

筆者が注目したのは今回のiPad Proが、初の5G対応iPadだったこと。自らが購入したのも、11インチiPad ProのCellular+Wi-Fiモデルです。11インチ版の場合、セルラー対応の有無でちょうど1万8000円の差があります。スマホと違い、iPadにはWi-Fi版の選択肢もあるため、これだけの違いがあると、どうしても安い方に目が行きがちです。タブレットならWi-Fiだけで十分と思う方もいるでしょう。ですが、筆者のオススメはやはりセルラー版。1万8000円程度の元は十分取れるほど、活用の幅が広がるからです。

11インチのiPad Pro。M1搭載で、処理能力が高い

 iPadのようなタブレットは、ネットにつながって真価を発揮するデバイスです。ストレージに入れた動画や電子書籍を見るというニーズもありますが、扱えるコンテンツはどうしても限定されてしまいます。クラウド上のサーバーにアクセスできれば、iPadで扱えるコンテンツの数は飛躍的に増えます。Wi-Fiでもネットに接続できることは確かですが、たまたま訪れたカフェなどのお店に必ずWi-Fiがあるとは限りません。そのためにWi-Fiの有無でお店を選ぶのは本末転倒。面倒なことを考えずに、常時ネットにつながっているのがセルラー版の魅力です。

Cellular+Wi-Fi版なら、カフェなどでWi-Fiを探す必要なく、スムーズにネットに接続できる

 Wi-Fiのない電車やバスなどの移動中に使えるのも、セルラー対応の利点。Wi-Fi版のiPadではできなかった、“スキマ時間”を埋めることができるというわけです。セルラーに対応していれば、メールなどをバックグラウンドで受信することも可能になるため、Wi-Fiにつないだ後、データを読み込む時間も短縮されます。さらに、iPad自身をWi-Fiルーター化するインターネット共有も利用可能。出張先などで、PCをはじめとした他のデバイスをつなぐためにも役立ちます。

5Gに接続すると、
動画を高画質化してくれる

 ここまでは、あくまでiPadがセルラー対応していることの利点。iPadであれば、現行モデルのすべてで、Cellular+Wi-Fi版とWi-Fi版を選択できます。新しいiPad Proより差額が小さいモデルもあるため、ぜひチェックしてみることをお勧めします。冒頭で述べたように、そんな歴代iPadと最新のiPad Proの違いが、5G対応になります。超高速通信規格の5Gですが、ようやくスマホに普及し始めたところ。タブレットで対応している端末は、まだまだ多くありません。つまり、5G対応のタブレットを購入するという観点では、iPad Proがかなり有力な選択肢になるということです。

5Gにつながったときの、速度の違いは歴然としています。以下は、渋谷の5Gエリアで、ドコモの5Gにつながったときの速度。

ドコモの5Gエリアで速度を計測。600Mbpsを超えた

スピードテストでは、安定して650Mbps前後の速度が出ていました。これだけの速さなら、Webサイトの表示は一瞬で、アプリも標準的なファイルサイズのものなら、サクサクとダウンロードできます。動画コンテンツの再生も、スムーズ。遅延が小さいため、あたかもストレージの中に保存しておくような感覚で操作ができます。

また、新しいiPad Proの場合、5Gに接続すると、FaceTimeやビデオなどの動画を高画質化してくれます。「設定」→「モバイルデータ通信」→「通信のオプション」→「データモード」で、「5Gでより多くのデータを許容」をオンにしておくと、この機能を利用できます。

「5Gでより多くのデータを許容」をオンにしておくと、5GエリアでFaceTimeなどの画質が自動で向上する

同様の機能は、iPhone 12シリーズにも搭載されていますが、iPad Proはディスプレイサイズが大きいだけに、画質の違いが分かりやすく出ます。この機能に対応するアプリは徐々に増えていますが、5Gならではのメリットと言えるでしょう。

もっとも、5Gエリアが広がらなければ、こうした使い方は絵に描いた餅になってしまいます。サービスインから1年が経ち、都心の主要駅付近では5Gが入ることが増えてきましたが、使っている周波数が高いため、建物内で受信できる機会はまだまだ少ないのが現状です。ただ、ドコモの場合、約1年後の22年3月には人口カバー率55%、2年後の23年3月には人口カバー率70%を達成する見込みで、徐々に5Gを目にすることが増えてくるでしょう。iPad Proは、最低2年、長ければ4年、5年と使えるデバイスのため、将来のエリアを見すえて買っておいても損はありません。

モバイル使用が中心なら、
11インチが買い

現状、iPad Proには12.9インチ版と11インチ版という2つの選択肢があり、21年モデルでも、この2サイズ構成は踏襲されています。冒頭で触れたように、ミニLEDを採用しているのは12.9インチ版のみ。11インチ版は、20年に発売されたiPad Proとスペックは同じです。それでも、モバイル用途で持ち運びを前提にするのであれば、11インチがお勧め。12.9インチ版は684g、11インチは468gと、200g以上の差があるうえに、Magic Keyboardなどのアクセサリーを一緒に持ち運ぶと、その差がさらに開くからです。

取り回しを考えても、11インチ版に軍配が上がります。電車の中で電子書籍を読んだり、動画を視聴したりといった用途では、断然11インチの方が扱いやすくなります。約2インチの差ですが、その差は小さくありません。11インチのiPad Proは、1サイズしかなかった初代iPadの9.7インチにサイズ感も近く、iPadシリーズにおける黄金律。10年以上に渡って親しまれてきたのには、それだけの理由があるということです。

電子書籍などを読むときには、軽くて片手で持ちやすい11インチがオススメ。12.9インチだとこうはいかない

 Apple PencilやMagic Keyboardに対応し、あたかもPCのように使えるiPad Pro。その処理能力の高さを生かすべく、PhotoshopやLightroomのようなアプリも、徐々にiPad OSに対応しています。PCのようなマルチウィンドウシステムはありませんが、できる作業には差がなくなりつつあります。M1チップを搭載したことで、新しいiPad Proは、さらにPCに近づいた1台になりました。その力を生かせる場所を大きく広げられるのが、セルラーに対応していることの魅力と言えるでしょう。


石野 純也

author
ケータイジャーナリスト/ライター
石野 純也

大学卒業後、出版社でケータイ関連誌の立ち上げ、編集に携わる。独立後はジャーナリスト/ライターとして、ネット、紙を問わず、幅広い媒体に記事を執筆。戦略の分析や端末のレビュー、使い方のガイド本まで、モバイルに関連したジャンルを幅広く扱う。